素麺の季節がやってきました。
???
素麺といえば夏でしょ!
とツッコミを入れたそこのあなた。
素麺を”つくる”のは寒い季節なのです。
ちょっと意外でしたか。
例年、10月頭からGWの頃までが素麺の製造シーズンです。
宍粟市には素麵屋がたくさんあります。
あの全国的に有名な「揖保乃糸」の一大生産地なのです。
水がおいしい土地だからこそ
素麺の製造が盛んになったのでしょう。
かく言う我が家も素麵屋。
どの素麵屋も家庭内の小さな規模の工場で、
そして、どこの素麵屋も超がつくほどの早起き。
製造シーズンは私は4時起き。旦那様は1時半起き。
これは早起きと言っていいのか?
真夜中じゃん…
1日の始めに水と塩を加えて練られた巨大な小麦粉の塊は
敷布団をくるくると丸めたくらいの大きさ。
それを紐状に切り出してゆく。
よりを加えながら伸ばす。
また、よりを加えながら伸ばす。
これを何度も繰り返し
その日のうちに0.70~0.90mm(上級の場合)という
驚異的な細さにまで引き伸ばされるのです。
見よ!この素麺のカーテン!
白というよりアイボリー。
素麺工場の周辺には
生温かな湿っぽい小麦粉の香りが漂います。
秋口にこの香りを嗅ぐと
素麺の季節がやってきたなと私は思うのです。
眠い眠い素麺の季節…
2021.10.5
DSC_2947

海に魅せられ、南国の海に通いつめていたダイバーが嫁いだ先は、海のないまち宍粟だった。海の中の生き物に代わって私の心を鷲づかみにしたのは、宍粟の自然と日本の原風景。昆虫や鳥、草花などの小さな生き物たちのたくましさと美しさ、そして四季折々の風景に感動する毎日を過ごす。
東日本大震災を経験した2011年の夏、結婚を機に宍粟に移住。東京都出身、マクロビオティックインストラクター、発酵食スペシャリスト、公文指導者、素麵屋の嫁、二女の母