「虹のふもとには金の壺がある」

と信じているのは7歳の次女。

どんな壺があるのかな。

自分の目で確かめたかったであろう彼女は

その日、車中で夢のなかだった。


山がちな土地のせいか

宍粟ではけっこうな頻度で天気雨に出くわす。

出かけるときはピーカンだったはずなのに、

帰りに自宅方面に向かって車を走らせると…向かう先の北の空だけ真っ暗!

これは間違いない。あの雲の下は雨が降ってるー。

自宅の窓が開けっぱなしだった(涙)

とひどく後悔しつつも、

虹が出る!

とワクワクもしてしまう。

この日も見事な虹が現れた。

端から端まできれいに半円を描いて、

あちらの山のうえと、こちらの山のうえに

しっかりどっしりそびえてる。

そして、すごい!すごい!二重の虹!

虹のふもとを見に行こう!

そう言って運転席から後部座席を振り返ると

娘たちは遊び疲れてzzz…..

この見事な虹を堪能したのは母一人だった。

2021.10.23