「虹のふもとには金の壺がある」
と信じているのは7歳の次女。
どんな壺があるのかな。
自分の目で確かめたかったであろう彼女は
その日、車中で夢のなかだった。
山がちな土地のせいか
宍粟ではけっこうな頻度で天気雨に出くわす。
出かけるときはピーカンだったはずなのに、
帰りに自宅方面に向かって車を走らせると…向かう先の北の空だけ真っ暗!
これは間違いない。あの雲の下は雨が降ってるー。
自宅の窓が開けっぱなしだった(涙)
とひどく後悔しつつも、
虹が出る!
とワクワクもしてしまう。
この日も見事な虹が現れた。
端から端まできれいに半円を描いて、
あちらの山のうえと、こちらの山のうえに
しっかりどっしりそびえてる。
そして、すごい!すごい!二重の虹!
虹のふもとを見に行こう!
そう言って運転席から後部座席を振り返ると
娘たちは遊び疲れてzzz…..
この見事な虹を堪能したのは母一人だった。
2021.10.23
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海に魅せられ、南国の海に通いつめていたダイバーが嫁いだ先は、海のないまち宍粟だった。海の中の生き物に代わって私の心を鷲づかみにしたのは、宍粟の自然と日本の原風景。昆虫や鳥、草花などの小さな生き物たちのたくましさと美しさ、そして四季折々の風景に感動する毎日を過ごす。
東日本大震災を経験した2011年の夏、結婚を機に宍粟に移住。東京都出身、マクロビオティックインストラクター、発酵食スペシャリスト、公文指導者、素麵屋の嫁、二女の母